鵜原駅は勝浦駅の1つ先で、電車は1時間から1時間半に1本しか来ません。
しかし、その間を利用して今まで行った事のない田舎の風景を見ながら歩くというのもいい物です。
鵜原理想郷はただ歩くだけだと山道を上って下って30分程で終わってしまうのですが、横道に入る事で素晴らしい景色が見られる岬がいくつもあります。
先日ゆっくり散策してみましたが、1時間半から2時間かけてめぐるコースがおすすめです。
鵜原理想郷へのアクセス
鵜原理想郷へのアクセスはJR外房線の鵜原駅。
駅から駐車場まで5分、そこから手弱女平→毛戸浦→毛戸岬→白鳳岬→黄昏の丘→大杉神社→鵜原海岸→白い鳥居→ファミリーレストランこだま→鵜原駅というコースを歩きました。
散策だけで1時間半、こだまで勝浦タンタンメンを食べれば2時間というのがおおよその所要時間です。
鵜原駅
鵜原駅は無人ですが、改札を出てすぐに観光案内所があって付近の情報を得る事ができます。
宿も探してもらえますので、困った時には訪ねてみましょう。
やってない時は勝浦市観光協会「0470-73-2500」へ電話すると情報をいただけます。
鵜原理想郷へは改札を出て右→100mほど歩き左にトンネルが見えたら左へ→2つトンネルをくぐったら右へ→鵜原理想郷専用駐車場があります。
そこにマップの看板がありますので、携帯で写真を撮っておきましょう。
駐車場
マップの駐車場「いまここ」となっている場所が専用駐車場です。
マップの看板とトイレがあります。
平日はこのようですが、週末などは停められない場合があります。
その他の駐車場として、他のサイトの情報では旅館の駐車場等、私有地を案内した間違った情報が公開されているようです。
基本的にはここだけですが、鵜原海岸の方へ行けば停められる場所があります。
(夏の海水浴シーズンはどこに停めても有料となります)
鵜原理想郷の歴史
鵜原理想郷が脚光を浴びたのは、観光開発ブームが起きた大正末期で、鉄道大臣の秘書、後藤杉久という方がリアス式海岸の入江が美しい鵜原に大臣村の建設を計画し、東京から大臣らを招いて大園遊会などが開催されていました。その席で「理想郷」と名付けられ、昭和2年に鵜原駅が設置され、その名が全国に広まりました。
後藤杉久は現在も鵜原理想郷で営業する旅館「鵜原館」の身内の方なのだそうです。
ハイキングコースの所々に当時の面影が残っています。
私が子供の頃はまだ住んでいる家もあって、仕事で知り合った国会議員の親族の方も別荘として使っていました。
ハイキングコースへ
駐車場の少し先を右に行くと鵜原理想郷へのハイキングコースとなります。
まずは手掘りのトンネルを2つくぐります。
トンネルの上に建つ「磯香の湯宿 鵜原館」はこのようなトンネルを利用した洞窟風呂と磯料理のおすすめの宿です。
なだらかな坂から急な坂になります。
しかし、100mほどですので頑張って上りましょう。
1つめの分岐点に着きました。
このような場所がいくつかあるのですが、道なりに行ってしまうとそのまま下山してしまいます。
行って戻ってくる形になるのですが、左に曲がって岬の先端に行きます。
手弱女平(たおやめだいら)
インスタ映えポイントの岩穴は手弱女平へ行く途中にあります。
この中に入って写真を撮るのです。
与謝野晶子が滞在して多くの詩を詠んだという事で、所々にその作品が刻まれています。
視界が開けると太平洋を一望する絶景。
幸せの鐘がある手弱女平の先端からの景色は最高です。
鵜原理想郷はヤマユリの群生地なので、初夏のヤマユリやアジサイが咲く季節がおすすめです。
冬はツバキが咲き、晴れた日は潮風とぽかぽか陽気が気持ちいいです。
勝浦海中公園の展望塔とその向こうに見えるのが勝浦港と八幡岬です。
この場所もおすすめの撮影スポットです。
毛戸岬(けどみさき)と毛戸浦
さきほどの分岐点に戻って先に進むとすぐに次の分岐点があります。
右に下って行くのが本ルートで真っすぐ上がって行く道が毛戸岬へ行く道、そして、左へ下りる道を行くと毛戸浦という海岸に行けます。
毛戸岬はこじんまりとした休憩スポットといった雰囲気です。
ここでお弁当やコーヒータイムにするのもいいですね。
別荘が何軒か建つ坂道を下ると海が見えて来ました。
猿の惑星という映画の中で、逃げた先が地球の海だったというシーンを思い出します。
超隠れ家的海岸ですね。
貝殻やシーグラスがたくさんありました。
昔の生簀(いけす)跡が残っていました。
とても良い所です。
しかし、分岐点まで戻る道中、こんな光景を目にしました。
遊歩道の脇へ捨てられたと思われるペットボトルや空き缶などのゴミ。
きれいな景色を見に来た人がなぜこのような事をするのでしょう?
ゴミは拾って行くくらいの心構えで来てほしいと思います。
白鳳岬・黄昏の丘
3つ目の分岐点を左に行くと白鳳岬と黄昏の丘です。
白鳳岬からの景色も絶景で、今まで歩いて来た場所が一望できます。
この下り斜面がちょっと怖いのですが。
黄昏の丘からは鵜原海岸を見る事ができます。
青い空と青い海、そして白い砂浜がとてもきれいです。
ここから道を戻るも良し、鵜原海岸へ下りるのも良しですが、私は鵜原海岸へ行きます。
大杉神社
黄昏の丘の先端が明神岬というのですが、そこへ行く道を発見しました。
私は地元で育ち何度もここへ来ていますが、今まで知りませんでした。
しばらく坂を上ると古い鳥居がありました。
左は絶壁。
鳥肌が立って来ました。
神社がありました。
ひとりではこの階段を上る勇気がなく、ここから神様に手を合わせました。
帰りの道中にこの神社の由来が書かれていましたが、600年前、茨城県稲敷郡桜川村の大杉神社を分身してここに祀られたのだそうです。
海上安全・大漁祈願・水難除け・家内安全などの霊験があると言われています。
神社には安静時代に奉納された鯨の頭骨があるとの事です。
鵜原海岸へ
3つ目の分岐点から坂を100mほど下るとトンネルがあり、その先は鵜原海岸です。
最近話題になっている満月と新月の海水から作られた勝浦の塩はここに作業場があります。
日本の渚百選に選ばれた遠浅で透明度抜群の鵜原海岸です。
海岸へ進むと白い鳥居があります。
この海岸は夕陽がきれいで、季節によっては鳥居の真ん中に夕陽が沈む写真を撮る事ができます。
また7月の祭りでは八坂神社の神輿が来て神事が行われます。
ここからの道のりですが、鳥居の後ろの道を入って行くと駅から駐車場へ来た道へ出ますので、駐車場へ戻るにも駅へ行くにも最短コースとなります。
以前は手掘りのトンネルで駐車場へ戻れましたが、現在は通行禁止となっています。
ファミリーレストランこだまでランチ
ここまでで、1時間半経ちました。
時間に余裕があるようでしたら海岸を歩き、川を渡ったら1本奥の道へ出ます。
そこは鵜原の民宿街で夏は賑やかになる場所です。
勝浦タンタンメンの老舗である「こだま」がありますので、ここでランチがおすすめです。
こだまから駅までは徒歩7~8分です。
千葉県勝浦市鵜原831
0470-76-1063
水・木 休み
http://tabelog.com/chiba/A1207/A120701/12019534/
鵜原の民宿
日吉屋 0470-76-2077
浜たろべえ 0470-76-1582
きろく 0470-76-1185
扇屋 0470-76-1454
大吉 0470-76-0252
保呂田 0470-76-1593
かおり荘 0470-76-1346
藤や 0470-76-1324
すわらや 0470-76-1180
よつば荘 0470-76-0931
だんごや 0470-76-0641(夏のみ)
まとめ
鵜原駅から鵜原理想郷を散策して鵜原海岸へというハイキングコースを紹介させていただきましたが、鵜原に宿泊された場合などは逆回りで行くとスムーズです。
また、もう少し足を伸ばして勝浦海中公園や尾名浦へ行くのもおすすめです。
そちらのコースも近々公開できるように準備中です。
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