まるで日本のラピュタ!鋸山登山道の石切り場跡をハイキング

鋸山の石切り場跡 千葉 人気 スポット
鋸山 車力道の石切り場跡
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富士登山前に足を鍛えておこうと思い近くの鋸山に来てみました。

鋸山といえば日本一の大仏や地獄のぞきが有名ですが、入場券を買いながら所要時間などを聞いている中で「石切り場とか見るんだったら車力道がいいよ」という話が出て、「よしそれだ!」と思い行ってみる事にしました。

今まで何度も来ましたが、こんな所があるなんて知りませんでした。

まさに「日本のラピュタ」

鋸山の石切り場についての説明をしながら車力道を紹介します。


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今回のコース

鋸山の地図

今回は内房線の保田駅から日本寺表参道を登って、ロープウェイで下りて浜金谷から電車に乗って帰って来る予定でしたが、車が走れる道を歩いて登山口まで行くのもなんだし、という事で日本寺下の東口駐車場まで車で来ちゃいました。

通常はここから大仏→地獄のぞきというコースか、ロープウェイか鋸山登山自動車道(有料道路)で上まで登ってから地獄のぞき→大仏というコースになります。

しかし、大仏まで階段を下りてくると、また上がるのが大変なのです。

一番楽なのは有料道路で中腹の大仏に寄ってから、ロープウェイ乗り場近くの駐車場まで車で移動です。

私が車を停めた東口駐車場は無料で、そこまでの道路も無料です。

後で思ったのですが、車力道だけならロープウェイの麓駅の駐車場の方がよかったかも?

まあでも大仏も見たかったので今回はこれでよかったのですが。

で、今回は百尺観音の近くにある「北口管理所」から車力道を下ってロープウェイで戻って来るというコースに決定しました。

登山開始

日本寺へ入場という事で拝観料がかかります。
大人700円・小人400円
拝観時間は9:00~4:00(冬は日没まで)

今回は北口管理所を出てロープウェイで戻って来るので、西口管理所で入場券を見せないとまた入場料を払わなければならなくなるので無くさないように。

ロープウェイで地獄のぞきに行く時も入場料がかかりますので、ロープウェイで絶景を見ながらランチして下りて来る人もいるようです。

ロープウェイ乗り場から地獄のぞきまではすぐではないので、少しも歩きたくない人は大変かもしれません。

日本寺の大仏

大仏まではすぐに到着しました。

31.5mで日本最大なのだそうです。

登山道

さてここからは基本的にこのような急な階段を登って行きます。

ちょっと地獄のぞきまで行ってみようという雰囲気で登る人が多いようですが、けっこうきついです。

でも、トレッキングポールというスキーのストックみたいなのがあるとかなり楽です。

それと、ズボンが足に貼りついて登りは邪魔になりますので、伸縮性のあるズボンが良いなって思いました。

そのあたりの事を記事にまとめてありますので参考にしてみて下さい。

★登山初心者が「あるとぜんぜん違う」と思ったアイテム9選
https://siroyakiblog.com/tozan-syoshinsya/

東口駐車場から1時間ほどで西口管理所上の浅間神社まで来ました。

絶景ですね。

すぐ下が金谷港で対岸が久里浜です。

フェリーがすれ違ったのがよく見えました。

鋸山からの景色

西口管理所へ戻り、地獄のぞき方面への階段を上っていきます。

地獄のぞき

小学生がたくさんいましたが、怖くないのでしょか?

全員が私に挨拶してくるので100回ぐらい「こんにちは」って言ったかな(笑)

じごくの下

私は強度の高所恐怖症なのでとてもじゃないけど近づけません。

何気に彼らを撮影している所も、ふと見るとこんなに絶壁。

夢に出て来そうで怖いので先に進みます。

百尺観音

子供たちはまだ「ヤッホー」やってますが百尺観音です。

石切り場の雰囲気が出て来ました。

車力道へ

石畳と切通し

ここは「房総石」の石切り場の跡で江戸時代後期から昭和57年まで稼働していました。

房総石は柔らかく加工しやすく火に強いという特徴があり、砲台や窯など建築物に使われていました。

明治時代には房総石の需要が増え、この金谷地区の人口の80%は石材関係に従事していたそうです。

現在も横浜港高島桟橋・港の見える丘公園・靖国神社・早稲田大学大隅講堂の石塀などに残っています。

北口管理所

北口管理所を出ると関東ふれあいの道と車力道という登山道がありますが、石切り場跡が多く見る事ができる車力道を歩きます。

車力道下山

分岐点が多く、その都度案内があります。

車力道とは採取した石を麓まで運ぶための道なんですね。

こういう切通しの部分は人工的に作った物ですが大変な労力です。

車力道

急な階段を下りていきます。

「今から戻るっていう事になったらやだな」とか考えていたら、下からご家族が登って来ました。

その顔を見て「大変だったんだな」って思いましたので「もう少しですよ」って声を掛けました。

距離的にはもう少しですが最後の難関です(汗)

下りでよかった(汗)

登山としてはかなり低くてハイキングのレベルですが、やはりそれなりの装備と心構えがないときついですよね。

でも犬と一緒に登って来る人もけっこういて、気軽に1時間ほどの道のりをハイキングするのも良いなって思いました。

展望台

一段下りた所にはこんな絶景スポットがありました。

空に浮いてるラピュタを思わせます。

廃墟

階段をさらに下って関東ふれあいの道との分岐点を、山頂への道を少し登った先に車力道への分岐点があるのですが、この辺りからまた石切り場跡がいくつか現れます。

作業場跡

機械がそのまま残されていました。

ブルドーザー

ブルドーザーに草が生えている所なんて本当にラピュタに出て来そうな風景です。

とても静かだし。

あの呪文は言わない方がいいな(なんて)

石切り道具

「安全第一」とう文字が彫られていました。

最盛期には30軒ほどの元締めがあって、この場所は最後まで操業していた芳家石店の作業場です。

上から石を採取して来て、安全第一の文字の少し上あたりから跡が変わっています。

これはツルハシからチェーンソーに変わった事を表しているのだそうです。

石切り場跡

さらに奥へ行くと山陰にすごいのがありました。

廃墟ビル?軍艦島?みたいな事を連想させるような建物、いや建物じゃないですよね。

石切り場跡

ここにもありました。

神殿のように中は広くなっていますが、一人じゃ怖くてあまり近くまでは行きませんでした。

石畳

下の方に来ると石畳のようになっていました。

切り出された房総石は滑り台で滑らせたり、「ねこ車」という荷車に乗せて麓まで運び出されました。

ねこ車は女性の仕事で、ブレーキをかけながら1本80㎏の石を3本乗せて1日3往復したそうです。

トロッコやトラックが使われるまでねこ車での作業は続けられました。

よく見ると石が車輪の跡のようにへこんでいます。

石切りの繁栄の裏で大変な苦労があったんだなって思いました。

女性が肉体労働をしなければならないほど需要があって忙しかったのでしょうね。

北口管理所から1時間ちょっとで海沿いの道まで来ました。

温泉

下山して一般道をロープウェイ乗り場まで歩く途中で、日帰り入浴ができる旅館がありました。

入りたいなあと思いましたが、駐車場までもう少し頑張らないといけないので先を急ぎます。

ロープウェイ

ロープウェイ山頂駅の上にレストランがあります。

ここも絶景で気持ちが良いです。

びわカレーを食べてほっと一息。

登り始めてから3時間でここまで戻って来ました。

びわカレー


鋸山の場所

千葉県安房郡鋸南町元名

東京湾フェリー金谷乗り場近く 

★鋸山日本寺のホームページ
http://www.nihonji.jp/keidai/

★鋸山ロープウェイのホームページ
http://www.mt-nokogiri.co.jp/pc/p010000.php

まとめ

千葉県の観光スポットとして有名な鋸山ですが、実は江戸時代後期から昭和まで栄えた石切り場跡でした。

地獄のぞきなどの撮影スポットではなく、あまり紹介されていない登山道には当時の作業場が残っていました。

そしてそこは天空の城ラピュタを思わせるような、神秘的な光景が見られる場所です。

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