伊豆大島を訪れるのは2度目。
前回は日帰りという限られた滞在時間の中で何も出来ずに帰る事になりました。
今回はレンタルバイクを借りた事で、とても充実の日帰り観光ひとり旅となりました。
到着から出発まで、次回への反省点も含め報告させていただきます。
伊豆大島へのアクセス
東京から伊豆大島へは東海汽船の大型客船さるびあ丸と高速ジェット船、そして調布飛行場から飛行機でのアクセスがあります。
片道料金は、飛行機 12,000円・ジェット船 8,800円・大型客船 5,430円。
所用時間は、飛行機25分・ジェット船1時間45分・大型客船6時間。
前回は、2~3月の椿祭りのころ限定で千葉県館山から大島1時間弱で5,270円というコースがあったので利用しましたが、帰りの船まで4時間半しかなく元町や岡田港で時間を潰し、帰りの船を待つという滞在でした。
今回は東京竹芝桟橋を22時に大型客船さるびあ丸で出航し朝6時に大島に到着、14時半の出航までの間、滞在時間8時間半というスケジュールを発見しましたので、波浮(はぶ)港の方まで足をのばして大島を満喫しようという意気込みで挑戦しました。
大島は海の状況で岡田港と元町港どちらかに入りますが、この日は岡田港でした。
大島の中心地は元町です。
さるびあ丸は快適でよく寝れましたが、まだ暗い6時に着いちゃって、7時半の始発バスまでどう過ごそうかと思っていたら、各方面行きの連絡バスが待機していました。
大島のバス会社って、帰りの船に乗るための元町から岡田へのバスが混みそうだと臨時便を出してくれたり、なにかと親切なのです。
でも、まずはこのバスに乗り遅れないように!
だいたい乗ったら、さっと発車してしまいます。
伊豆大島レンタサイクル らんぶる
伊豆大島レンタサイクル らんぶる
東京都大島町元町1-9-7
090-4936-1634
http://www.ranburu.sakura.ne.jp/
6時~17時
「一緒にバスに乗った人達はどこへ行ったのだろう」とか思いながら、元町港からすぐ近くにあるレンタサイクルの店へ。
レンタカーやレンタサイクルの店はけっこうありますが、朝6時からやっていて原付や125ccのバイクもレンタルできるという事が魅力で直行しました。
原付が2時間2,300円で借りられるとの事ですが、まだ7時前で帰りのバスが1時なので1日コース5,000円にしました。
バイクはホンダのタクトで走りも良く、ヘルメットやグローブも貸してくれるので満足しています。
自転車は1日1,500円からなので、借りている人が多かったようですが、大島は坂が多いので自転車だと近くしか行けないかもしれません。
大島一周を目指します
まだ薄暗く隣の島の灯台の灯りが見える時間です。
三角の島が利島(としま)、その向こうが新島・式根島・神津島、さるびあ丸は大島を出るとそれらの島を経由して大島に戻って来ます。
それまでの時間が8時間半という事です。
ちなみに左にうっすら見えている島が三宅島・御蔵島・八丈島。
こちらへは橘(たちばな)丸という別の船が行っています。
どちらもほとんど走りっぱなしで、毎日行って帰って来ているのです。
地層大切断面
まずは大島一周道路を走って波浮港を目指します。
20分ほど走ったかな?という所でただならぬ風景に遭遇。
2万年前から100回の火山噴火によってできた地層なんだそうです。
こんな所があるとは知らなかったので後でこの地層について調べましたが、こんな場所があると知らずにこの景色に出会えた方が、結果的に感動出来てよかったのかもしれません。
ここに何組かの人がいました。
この時間にいるという事はさっきのバスで波浮行きに乗って、ここで降りたのでしょう。
しかし、次のバスは当分来ません。
バイクで良かったと思った瞬間でした。
しかし、思わずバスを降りてしまう気持ちは分かります。
それほどの絶景です。
地層大切断面の近くにはこんな砂浜がありました。
火山だけに砂が黒いです。
ここはウミガメの産卵場所になっているそうで、とても静かです。
ちょうど、さるびあ丸が次の利島へ向かっているのが見えました。
波浮港へ
波浮港に到着。
思ったより遠かったので自動販売機のコーヒータイム。
まだ7時15分。
風待ちの港と言って、風がおさまるまで船が滞在する港で、とても栄えたそうです。
波浮港というと「あんこ椿は恋の花」
あんこは波浮の姉さんの事で、立ち寄った船乗りに椿の花のように真っ赤に燃える恋をし「次はいつ来るんだろう?」待ちわびる、という歌なのだそうです。
最近では「東京放置食堂」というドラマで、都会で疲れた人が訪れて、片桐はいりさんが営む食堂で癒されて「がんばる」と言って帰って行くという物語が印象的で、この場所にはいつか来たいと思っていました。
伊豆の踊子の舞台にもなった場所で、古い街並みや旧旅館を使った資料館もあります。
いつか泊まりで来たい場所です。
今回の旅ではまだ早朝でそろそろ寒くなって来ましたので、次の目的地は三原山温泉に決定しました。
バイクに乗る予定ではなかったので、もう少し防寒対策をしてくれば良かったです。
暖かい所に行くというイメージで油断がありました。
波浮港見晴台
波浮港見晴台からの景色です。
かつてここは火山の噴火口で池のようになっていて、何かの拍子に海と繋がって港になったのだとか。
私が東京で学生だった頃、三原山が噴火して、大島出身の友人のアパートに両親が避難して来ているという話を思い出しました。
あれから大島に帰れたのかな?などと考えながら景色を見ていると、通学途中の小学生が「来てくれてありがとう」という声をかけてくれました。
なんか妙に感動してしまったのですが、スクーターに乗ってるオヤジなので出川さん的に見えたのかな(笑)
筆島
波浮から先は民家が無い道をを走ります。
海にとんがった岩が突き出ているのが筆島。
火山で隆起した場所が波で削られ、中心の固い部分だけ残った物です。
海の向こうに見えるのが房総半島最南端の白浜で、向こうからも大島が大きく見えます。
千葉在住の私は、いつも向こうから見ているので感慨深いです。
房総は低いのであまり見えないのかもしれませんね。
こちらは千葉県館山市の洲崎神社から見た大島と利島、波浮や筆島は左端の方です。
カーナビで直線距離を測ったら35キロ。
すぐ近くに見えますね。
三原山温泉へ
筆島から先は急な坂を上がって行きます。
途中で三原山山頂を目指す「月と砂漠ライン」という道との分岐点がありましたが、寒さが限界に近くなって来たので寄り道せずに三原山温泉を目指します。
ちょっと行き過ぎて椿まつりで知られる大島公園まで行ってしまいましたが、そこから先は岡田港なので引き返して「あじさいレインボーライン」から「三原山登山道路」で、大島温泉ホテルの三原山温泉を目指します。
出発してからかれこれ2時間、震えが止まらない状態でホテルに駆け込むとまさかの「あと15分で清掃になる」という事。
ホテルなのでチェックアウトの時間帯の9時からお湯を抜いてきれいにするのだそうです。
缶コーヒー3本目を一気飲み(笑)して、元町の「愛らんどセンター御神火(ごじんか)温泉」が次の目的地に決定。
元町へは三原山登山道路を下って20分ほど。
途中で真っ赤な顔をして自転車で登って来る人とすれ違いました。
普段からサイクリングをやっている人でなければ厳しいかも?
今回の旅では私も三原山の山頂を一周する「お鉢巡り」ができなかったのが心残りですので、次回は挑戦してみたいと思っています。
どれだけ温泉に浸かっていたのかわからないほど温まって、座敷でひと眠りしたら11時。
まだ2時間あるので、温泉で食事をしてもうひとっ走りすることにしました。
大島の酒蔵
元町から10分ほど、朝通った道から少し入った所に「谷口酒造」という焼酎の蔵があります。
島焼酎というと島流しになった囚人が土地にある物で造ったという事で、芋を原料に麦の麹で造るクセが強くまさにくさやに合いそうな物を思い出しますが、こちらの焼酎は麦に麦麹で飲みやすいです。
お土産屋さんにはどこでも置いてありますので、くさやと一緒におすすめです。
蔵を見ただけでしたが、このあたりの集落は細い坂道が入り組んでいて風情があります。
バイクじゃなければ来なかったと思うと、ここに寄れてよかったです。
やはり、旅先の暮らしぶりに触れるのは旅の醍醐味ですよね。
島だとなおさらです。
その後は、元町に戻り町役場やスーパーなどを覗いて、ガソリンを入れてバイクを返却。
朝は寒かったのですが、すっかり暖かくなって景色も最高です。
ここは水着着用の露天風呂「浜の湯」の下の海岸。
向こうに見えるのが伊豆で、左の一番高い山が天城山、真ん中の茶色い山が大室山、そして富士山。
肉眼ではもっと大きくダイナミックに見えます。
岡田港より出航
元町を1時10分発のバスで岡田港へ。
さるびあ丸が出るまで1時間ありますので、おみやげタイム。
椿油・唐辛子醤油・島焼酎・くさやなど、大島ならではの名物が良いですね。
たった8時間半の滞在でしたが、やはり去る時は寂しいですね。
お土産屋のおばさんは次に来た時も元気でやってるかな?とか。
船は14時半に出て、東京の竹芝桟橋に19時に到着します。
まとめ
今回は東海汽船のさるびあ丸に乗り船中1泊で大島に来て、現地でレンタルバイクを借りた事によって、短時間でしたが充実した滞在をする事ができました。
さるびあ丸に乗るにあたり不安もありましたが、とても快適で満足の旅でした。
さるびあ丸の船内の様子についても書きましたのでご覧ください↓
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