パワースポットを訪ねる事が多くなり、その神社の神様の事を調べると「天の岩戸(あまのいわと)伝説」に出て来る神様を祀っている事が多く、その時の役割がその神様のご利益となっています。
実際にその場所があると知り、いつかは行ってみたいと情報収集をしました。
「いよいよ」という時に天の岩戸が複数ある事を知ります。宮崎の高千穂と三重県の伊勢志摩。
どこが本物か?という確信がないと行ってもしょうがないと思うのですが、現地に行ってみないとわからない情報ってあると思うので、夜中の2時に千葉を出発して伊勢に来てみました。
伊勢神宮のガイドさんの話なども参考にして、納得する事ができましたので、天の岩戸神社の紹介をしながら説明していきたいと思います。
天の岩戸伝説について
アマテラスオオミカミが弟のスサノオノミコトの乱暴狼藉を戒めるため、岩穴の中に隠れてしまった事により世界が闇に包まれてしまいます。
そこでなんとか出てきてもらおうと神々が相談します。
・アメノウズメ(芸能)
・アメノフトダマ(祭祀)
・オモイカネ(知恵)
・アメノタヂカラオ(怪力)
・アメノコヤネ(祝詞)
・タマノオヤ(勾玉 製作)
・アマツマラ(八咫の鏡 製作)
・イシコリドメ(八咫の鏡 製作)
アメノウズメが踊って、アマテラスオオミカミの気を引きます。こんな闇の世界なのに何を楽しそうにしてるのか?と顔を出した時にアメノタヂカラオが連れ出し、ふたをしていた岩を放り投げてしまいます。
そして再び明るい世界が蘇ったというお話です。
その時にアマテラスオオミカミが隠れた穴が天の岩戸です。
まずは夫婦岩で身を清めます
伊勢参りは夫婦岩で身を清めてからと言いますよね。
千葉県勝浦から車で7時間走って、伊勢湾フェリーで1時間走ってやっと着きました。昔の人は江戸から歩いて来たなんて信じられませんね。
しかも帰ってから東国三社参りなんて、帰ったら家が無くなってたりして。
東国三社参りの記事はこちらです。
行ってみて初めて知ったのですが、沖合700mに沈む神様が寄り付く岩「輿玉神石(こしだましんせき)」という物があって、夫婦岩は輿玉神石を拝む遥拝所なのだそうです。
太陽(アマテラスオオミカミ)と輿玉神石を拝む鳥居の役目という事ですね。
神々のいる常世の国から寄せる波が最初に届く浜という事で、昔は実際に海に入って禊をするのが慣わしでした。
今はこちらの二見輿玉神社に参拝する事によって外宮・内宮とお参りする前に身を清めます。
輪注連縄(わしめなわ)。この縄の輪で身体をさすり中央に納めます。これで禊祓いができました。
えっ!ここにある「天の岩屋」というのは天の岩戸の事?アメノウズメが踊ってるのでそうですね。
なんでここにもあるんだろう?
洞窟みたくなってますね。中から風が吹いて来そうです。
疑問がまた増えてしまいましたので、天の岩戸神社に向かう事にしました。
二見輿玉神社の場所
三重県伊勢市二見町江575
天の岩戸神社へ
ありました。ここからダム沿いに細い道を1キロちょっと入って行くと駐車場があります。所々すれ違えない箇所がありますがそれほど険しくないので大丈夫です。
2つ目の鳥居の先はなんだか違った空気が流れていそうな雰囲気です。思わず車を止めて落ち着いてからくぐり少し行くと駐車場です。
天の岩戸はどこが本物か?の真相
雨上がり平日の午前中で誰もいない道を恐る恐る進むと看板があって天の岩戸の事について書かれていました。
「古事記」に出てくる有名な神話の伝説にちなんだ洞窟が、ここ「天の岩戸」と言われています。この伝説の地は日本各地にありますが、うっそうと茂る杉木立の中、ひんやりとした霊気に包まれ、洞窟から湧き出る清水の音を聞いていると、まさに神話の物語が展開したであろう雰囲気になり実に厳かです。
ここが天の岩戸神話になぞられているのは、伊勢皇大神宮(内宮)の南東側に位置し、周囲は杉の木がうっそうと茂り、凛とした霊気につつまれているからである。
伝説に「ちなんだ」場所という事ですね。
それでも何か納得できないのでいたのですが、翌日の伊勢神宮ガイドさんの話の中に「アマテラスオオミカミは天高原という世界にいる天津神なんです」という言葉を聞いて納得しました。
宮崎の高千穂には天の岩戸と天孫降臨の地という場所が一緒になっているのですが、天の岩戸と天孫降臨は別の話なんですよね。
天の岩戸は天上での出来事。
アマテラスオオミカミにちなんだ場所で条件がそろった場所を天の岩戸としたわけですね。
という事は、どれも本物ではないという事になってしまうのですが、アマテラスオオミカミが鎮座する日本最高の伊勢神宮の岩戸が一番有力ではないか。
と思いたくなるほどのただならぬ霊気を感じます。
勇気を出して進んでみます。
天の岩戸神社までの道のり
写真で伝わりますか?この霊気。誰もいない山奥を一人で歩いているだけでも怖いのに。でもここまで来て引き返す訳にはいきません。
来ました。この奥に岩戸があります。
右の建物に「更衣室」と書かれています。露天風呂?いや滝行の時に使用するみたいです。
なんかすごい所に来ちゃった感じがします。
でも連れがいれば滝に打たれてみたいような気がします。そんな経験はなかなかできないですから。
でも今日は無理。更衣室でさえ怖くて入れない。
これが天の岩戸です。
洞窟からはこんこんと清水が流れ出ており、この流れは禊滝と呼ばれる滝となり、神路川を経て絶えず下流の神路ダムに流れ込んでいます。そして下流の志摩地区の生活用水になっています。
伊勢の天の岩戸は「恵利原の水穴」とも呼ばれここから湧く水は名水百選にも選ばれています。
これが滝行を行う「みそぎの滝」です。
滝の左にある石が手形のように見えませんか?あれはアメノタヂカラオの手形だとか。
ちなみに岩戸を塞いでいた岩をアメノタヂカラオが投げ飛ばしたのですが、その石が落ちた場所が戸隠山。
さらに奥に聖地があった
撮影終了、と思いきや、さらに奥がありました。「猿田彦の祠」と「風穴」
猿田彦と言えば天孫降臨の時にアマテラスオオミカミの孫のニニギノミコトが地上に降り立った時に道案内をした神様。
その後はアメノウズメノミコトと結婚し、伊勢に来て伊勢神宮の創設に大きく携わっています。「みちひらきの神様」
今回の旅の目的には猿田彦神社でのご祈祷という事もあり猿田彦の祠があるのであれば行かないで帰るわけにはいきません。
でもこの300mはきつかった。本当の山道でかなりの急坂。目的地は見えません。怖い物が熊とかに変わって来るほどの雰囲気です。
母方のお婆さんが信心深くて「天狗を見た」とか言ってたと母が話してた事を思い出します。
案内など何もなく山道はまだ続いていますが、おそらくここが猿田彦の祠です。ここだけすごい大木に囲まれていてこの雰囲気は尋常じゃないので。
汗が引くまでここの空気を吸ってゆっくりと下山しました。
天の岩戸神社の場所
三重県志摩市磯部町恵利原
神路ダム付近
番地がないので「天の岩戸神社」でナビ検索すると出ます
二見輿玉神社・伊勢神宮内宮から車で約30分
夫婦岩近くの宿
伊勢志摩 二見浦 夫婦岩前 旅館 大石屋 伊勢志摩 みそぎの町二見浦の 塩結びの宿 岩戸館 伊勢二見 愛犬と泊まれる旅館 まつしん ホテルキャッスルイン伊勢夫婦岩(旧:ホテルリゾートイン二見) ジャズが流れる海辺のお宿 浜千代館まとめ
古事記の「天の岩戸」は複数あって、どれが本物か?という事が知りたくて千葉から伊勢まで来ました。
天の岩戸伝説は天高原という天上での出来事で地上ではないので、実際にここにアマテラスオオミカミが隠れたという場所はないという事。
しかし、アマテラスオオミカミにちなんだ場所で霊気の強い場所が、その聖地として大切に祀られているという事で私は納得しました。
機会があったら行ってみて下さいね。