巣鴨とげぬき地蔵尊に「飲むととげが抜ける」と言われる「御影(おみかげ)」というお守りがあります。
何年か前の事、喉に魚の骨が刺さり2日も抜けず「病院に行って来ます」とSNSに投稿したら、「途中でウチに寄って」と先輩から連絡があり、道路に車を横付けしてハザードをつけて、走って先輩の家に行きました。
そしたらいきなり「とげ抜けろ」「とげ抜けろ」呪文のように呟いています(笑)
「よしこれを飲んで」と小さな紙を口に入れられて水を渡されました。
「???」何が何だか分かりませんでしたが、気持ちだけ受け取っておこうとお礼を言い車に戻りました。
シートベルトを締めて出発した時「あれ?とげが抜けたかも?」という感じになって、何度も唾をのみ込みましたがとげが無いようです。
すぐに先輩に電話したら「でしょ」と自信満々の様子。
「これは巣鴨とげぬき地蔵尊の飲むお守りなんだよ」と教えてもらいました。
その時余分に何枚かもらってあったので、また喉に魚の骨が刺さった時に使ったら取れるんです。
ネットで調べたら同じような事を書いている人がいてビックリしたのを覚えています。
その時の御礼参りと新しい物をいただいて来ようという事で、とげぬき地蔵尊に行ってみる事にしました。
とげぬき地蔵尊の由来
300年ほど前、地蔵尊を信仰していた武士の妻が、出産後に重い病気にかかり悪化の一途。
彼女の生家には「家に宿る怨霊によって女は25歳までしか生きられない」という言い伝えはあり、そのせいだと夫に話しました。
夫は悲しみ妻が信仰していた地蔵尊に毎日一心に祈願しました。
ある日、夢に1人の僧が現れ「自分の姿を一寸三分に彫って川に浮かべよ」と言いました。
「すぐには難しい」と言うと「それでは印像を与えよう」と言われた所で目が覚めました。
枕元を見ると木の節があって、平らな部分に地蔵菩薩のような姿がありました。
その姿を彫りハンコのようにして、1万体の御影を作って隅田川に流し祈りました。
その日の夜、妻の夢の中で枕元に1人の男が立ち、その男を1人の僧が杖で追い出しました。
それ以降、妻の病気は快方に向かい、その後は無病になりました。
その話を聞いた西順という僧が御影を2枚もらいます。
当時出入りしていた毛利家の女中が口にくわえた針を誤って飲み込んでしまい苦しんでいました。
西順が持っていた御影を飲み込ませるとすぐに胃の中の物を吐き出し、御影を洗ってみると針が刺さっていたそうです。
曹洞宗 高岩寺は霊印を本尊として祀り、和紙に霊印で印じた御影を参拝者に授与しています。
御影
御影は御本尊そのもので、常に携帯し身体の痛い所に貼るなどしてもご利益があるそうです。
また、針やとげだけではなく、「心のとげ」など、さまざまなとげを抜くご利益があると言われています。
洗い観音
境内に行列ができる場所を見つけて行ってみると「洗い観音」と書いてあります。
自分の身体の痛い所と同じ観音様のその部分に水をかけてタオルでゴシゴシするのだそうです。
そして、御影を飲むとその部分に効いて痛みがなくなるのだそうです。
都市伝説のような話ですが、「本当にそうなった」という声が多いのも事実です。
タオルは100円で売っていて、持ち帰られるように口の閉まる袋に入っています。
巣鴨地蔵通り商店街を歩く
巣鴨駅から北へちょっと歩くと巣鴨地蔵通り商店街の入り口があります。
駅から見えます。
おばあちゃんの原宿と言われた通り、赤い下着屋さんありますね。
お参りの帰りにこういう店を見て行くのが良いんでしょね。
ちょっと路地を見ると下町らしい雰囲気で、とても落ち着く生活感を感じます。
私はそれより美味しそうな物がたくさんある事に興味を持ちました。
しっかりと造られた昔ながらの雰囲気の物が多く、おみやげに最高ですね。
とげぬき地蔵尊の前には飴のお店があります。
開運飴や地蔵飴など、お参りに来たら買っちゃいますよね。
こういう佇まいのお蕎麦屋さん好きです。
猿田彦大神が祀られていました。
「道が開けますように」というお願をして来ました。
踏切の左右が庚申塚駅です。
この雰囲気最高です。
気のせいかもしれませんが、都電に乗る若者の多くが席が空いていても座りません。
下町ならではなんでしょうか?
なんだかとても良い気持ちになりました。
駅のホームにおしるこなどを食べさせてくれるお店がありました。
「なんかいいなあ」と和みっぱなしの道中でした。
とげぬき地蔵尊の場所
東京都豊島区巣鴨3-35-2
03-3917-8221
6:00~17:00
https://togenuki.jp/
まとめ
今回は山手線の巣鴨駅から地蔵通り商店街を歩き、とげぬき地蔵尊にお参りし、都電荒川線の庚申塚駅まで歩き、都電に乗って山手線の大塚駅まで戻るというコースでした。
地蔵通り商店街は1キロ弱といった所でしょうか。
歩くのにちょうどよい距離です。
下町情緒たっぷりの良い所でした。
少し足を延ばすと遠山の金さんや四谷怪談のお岩さんのお墓や、江戸三大えんまという興味深い場所がありますね。
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