宿の「平日の集客」と「客単価を上げる」ために取り組み成功した事

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前回はクチコミの評価を上げて、ランキング上位になって、その結果予約が入るようになったというお話でした。

今回は「平日を満室にする」「客単価を上げる」ために取り組んだ事です。

昔ながらのやり方で集客に苦しむ宿は多いと思います。 「何か手がないか?」と思っている宿主のヒントになればと、田舎の小さな宿を楽天トラベルアワード受賞施設にするまでに取り組んだ事を紹介します。

やめたから教えられる内容です。

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土日を休みにしようと思った

宿泊施設にとって土曜日の夜や祝日前は「特日」と言って、黙っていても集客できる日です。 平日は漁師などをして、土曜日は民宿をするという宿もあります。

ウチの場合は若くして宿を継いだので、仕事と子育てを両方やらなくてはなりませんでした。

昔は「妹を連れて遊びに行ってこい」と言われ、朝から晩まで海に山にと遊び回っていましたが、 最近では学校の部活でさえ、週末になると遠征先に送迎したり当番があったりと仕事になりませんでした。

私なんか野球をしている姿を一回も見に来てもらった事などなかったし、夜遅く帰ると皿洗いをして、早朝は伊勢海老や海草を網から外す手伝いをしていました。

そして、「平日を満室にして、土日を休む」事に本気で取り組みます。

楽天トラベルの担当者に相談してみると、「いい事だと思うけど、特日を休むとアワードの評価が下がると思われます」と言われました。

アワードへの評価は「特日の集客」と「占有率」が大事なのだとか。 占有率とは部屋数に対して、楽天で予約が入った率です。 検索の「おすすめ順」も下がってしまうかもしれません。

収入の面も心配でしたし、まずは隔週で土日休み作戦をスタートしました。

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平日派もいるはず

「宿泊業にとって土日は稼ぎ時」なのですが、我が家は土日に泊まりでどこかに行くなんてありません。 高いし混んでるし。 ウチは息子も職業柄土日関係ない。 正月三ヶ日が休みの仕事も減って来ているのではないでしょうか。

でも、どうしたらそういう人を呼べるのか? 試行錯誤の日々が始まります。

今思うと決断と試行錯誤の繰り返しでした。 でも、私は「決めた事は何年たっても形にする」という主義なので、少しずつですが積み上げて行きました。

平日限定プラン


まずは料金を考えます。

1泊2食付き6500円を思い切って8000円に値上げします。

・ 8000円 スタンダードプラン
・10000円 舟盛りプラン
・10000円 あわびの踊り焼きプラン
・12000円 舟盛り+あわびプラン これでスタートします。

そして平日限定プランとして
・ 7000円 スタンダードプラン
・ 9000円 舟盛りプラン
・ 9000円 あわびの踊り焼きプラン
・11000円 舟盛り+あわびプラン

全プラン1000円引き。

この値段設定でやった時かなり効果がありましたが、予約が入るのはほとんど最安値の7000円プラン。 しかも、「朝食無しで6000円にしてくれないか?」という交渉の電話が多くなって来ました。

ゴルフの幹事さんとか。

6500円だった頃の事を思えばいいと思えるのですが、できれば安い方で競争したくない。 安さで競争したらキリがない。

その頃から私が危機感を持ったのは「持ち込み」でした。 持ち込みが普通になってきた 最近、夏の海水浴場を見ると違和感を感じます。 テントとクーラーボックスだらけ。

海の家を営む知人の話では、海の家の儲けと言ったらパラソルと飲み物。最近は食べ物を少し注文して、悪びれもなく飲み物を持ち込む客が増えたのだとか。そして空き缶を置いていくらしいです。

宿もそうです。ほとんどのお客様がクーラーボックス持参。 部屋でこっそり飲む分には黙認ですが、「食事部屋で飲んでもいいか?」というお客様には「最初の1本ぐらいは頼んで欲しい」とお願いしました。

宴会ともなると「持ち込みOKなんですよね」という電話がかかってきます。 「乾杯ぐらいは頼んでいただきたい」とお願いしますが、その持ってくる量を見ると鳥肌が立ってしまうほどです。 当然ながら「飲み物を冷やしてくれ」という要望には絶対に応じませんでした。

「粋」ってあるじゃないですか! 今だから言えますが、そういうセコくてマナーの悪い客は嫌でした。  そういう人に言われるままになって行きなくない。 最近のカラオケボックスって500円とかで歌い放題、持ち込みOKとか。 そうなっちゃったら戻れません。

全国旅行支援は安く旅行出来ていいと思います。先日北海道に行った時の旅費が飛行機とホテル込みで20000円切りました。でも終わって通常の料金に戻ったらどうなるのか?私はもう行けないと思います。そして安売り競争になってしまうのではないか?と心配しています。

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スタンダードプランを値上げ

そして、また策を考えます。

スタンダードプランを8000円から9000円に値上げしました。

・ 8000円→9000円 スタンダード
・10000円 舟盛りプラン
・10000円 あわびの踊り焼きプラン
・12000円 あわび+舟盛りプラン

こうする事により、ほとんどが10000円以上の予約になりました。

予約した人の顔を立てるという事

私は予約した人が同行者に「いい所に連れて来てくれてありがとう」と言われる事が重要だ、と考えます。 

子連れのお客様+両親という2世代のお客様も増えました。

食事は一緒で寝室は2室用意します。

支払いはだいたいご両親。「なんでこんな所に連れて来たんだ」って険悪なムードにならず、「よくこんないい所を見つけたね」という会話が聞こえて来るように、たくさんの努力をしました。

とんがりという言葉

楽天トラベルのセミナーの中で、「とんがり」という言葉を聞き、私が一番大事にしている言葉です。 「とんがりとは自分独自で他には無い物」 それを見つけたり、作り出したりするのが競合が多い中で生き残る秘訣ではないかと考えています。

もし真似されたとしても、真似できない所までやれば「とんがり」になるんしゃないかって私は思っています。 「そこまで出来ないよ」って思いますよね。 大変ですけどね。

まとめ

「平日を満室にする」「客単価を上げる」ために取り組んだ事を紹介しましたが、高いお金を取って、しかも満足してもらうためには、まだまだやらなくてはならなかった事がありました。 機会がありましたら、紹介していきたいと思います。

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